抵当権と根抵当権の遅いとは?それぞれのメリットとデメリットもご紹介!


不動産売却において、根抵当権が付いている物件は住宅ローンの完済後に抹消しておかなければ、物件を売却することができません。
また、根抵当権は抵当権とは異なり、手続きが複雑であることも特徴です。
今回は、根抵当権と抵当権の違いやそれぞれのメリットとデメリットについて解説していきます。

□根抵当権と抵当権の違いとは?

根抵当権と抵当権では、抹消の手続きは異なりますので、それぞれの定義について知っておく必要があります。

抵当権とは、債務者のローンの支払いが滞った際に備えて不動産を担保にして、担保にした不動産について他の債権者に優先して弁済を受ける権利のことです。
不動産に担保が設定されると、ローンの返済が困難になってしまった場合に、債権者は不動産を差し押さえて競売にかけることができます。
抵当権をつけることは、住宅ローンを借りる際には一般的なことです。

一方で根抵当権とは、不動産の担保価値を算出し、貸し出せる上限(極度額)を決定し、その範囲内で何度もお金を借りたり返済したりできる権利のことをいいます。
例えば、極度額を4000万円と取り決めた根抵当権の中で、Aさんが4000万円をBさんに貸し付けたとしましょう。
そして、Bさんが仮に4000万円を返済できたとしても、根抵当権は消滅せずに、再びこの根抵当権を利用して融資を受けられるのです。

抵当権は一度完済してしまえば、再び利用することはできません。
この点が根抵当権と抵当権の大きな違いです。

□抵当権と根抵当権のメリットとデメリット

根抵当権のメリットには、金銭的・時間的登記コストがかからないことが挙げられ、デメリットには現在の借入残高よりも、根抵当権の極度額で借入可能額の上限が判断され、新しく融資先に後順位の担保価値を提供できず、融資先の追加がし難くなることが挙げられます。
一方で、抵当権のメリットは現在の借入残高が借入可能額の上限であるため、新しい融資先に後順位でも担保価値を提供し易いため、担保として提供し、融資を受けやすくなります。
そして、デメリットには金銭的・時間的コストがかかることが挙げられます。

*金銭的・時間的コストについて

資金の使い道によって異なりますが、根抵当権は繰り返して借入れを行う際にはコストを削減できるのが特徴的です。
抵当権の場合、複数回の借入れだとその都度登記する必要があります。

*融資先の変更の自由度について

前述した通り、抵当権では融資先の追加は自由に行えます。
しかし、根抵当権に関しては担保価値を、極度額として各金融機関がその時々で決定し融資しているので、借入先の変更がし難くなります。
また、新たな融資先に後順位で担保として追加しても担保価値が残っておらず、融資が受けにくくなるため、心理的負担やコストがかかってしまいます。

□まとめ

今回は、根抵当権と抵当権の違いについて紹介しました。
これらの言葉は不動産売買において必ず押さえておく必要がある用語ですので、この機会に理解を深めておきましょう。
当社では、お客様の不動産売買に関するコンサルティングを行なっておりますので、お気軽にご相談ください。