窮地に立つ経営者へ──「生き抜くこと」の価値に気づく時


「もし死んで済むなら、死んでしまいたい――」

そう語った経営者の言葉が、今も私の胸に深く残っています。
事業の失敗が、取引先や社員、家族に多大な迷惑をかけたという後悔。
しかし、その経営者は、事業を通してこそ「生きていた」と気づいたのです。

事業の継続は、単に経済活動を続けることではありません。
それは、自分の人生の証を未来へとつなぐ営みです。
苦しい現実の中であっても、なお「生きたい」と願う。
その強い思いに気づいた時、人は新たな覚悟を持って立ち上がることができるのです。

また、ある老齢の経営者は言いました。
「人生の最後を、自分らしく終えたい。破産という言葉で、自分の人生を終えたくはない。」
その姿は、燃え尽きるようなエネルギーと覚悟に満ちていました。

破産は、確かに法的救済措置としての意味があります。
しかし、それは一人ひとりの人生の歩みや信念を救済することにはなり得ません。
「破産すれば楽になる」と安易に言えることではないのです。

 

私たちは、経済的な合理性の前に、「その人が何を守ろうとしているのか」に目を向けなければなりません。
破産が最善の選択肢となる場合もある。
けれど、その決断は、本人の思いと共に、丁寧に、真剣に考え抜かれなければならないのです。

苦しみの中で生きる人は、決して漫然と日々を過ごしているわけではありません。
むしろ誰よりも真剣に「生きる」ということに向き合っています。
そこには、痛みと、希望と、情熱があります。

私はこの仕事を通じて、気づいたのです。
人は「ただ楽になること」だけを求めているのではない。
「自分らしく生き切ること」、そのための道を誰かと一緒に模索する時間に、希望が生まれるのだと。

 

経営に行き詰まっている皆さんへ。

あなたの人生は、まだ終わっていません。
今、あなたが感じているその悔しさ、苦しさ、守りたい思いこそが、生きている証です。

一緒に、生き抜く道を探しましょう。
その道の先には、必ず「あなたにしかできない未来」が待っています。

今まさに苦しみの中にある方の心に少しでも届きますように。
ご相談やご質問があれば、どうぞお気軽にお問い合わせください。


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