買受可能価額とは?よく似た単語の売却基準価額についても解説します!


不動産に関する手続きは多岐に渡る専門用語が必要となり、難しく感じる方も少なくないでしょう。
しかし、これらの理解を深めずに手続きを行うとトラブルに発展することもあります。
今回は、その難しい専門用語の一種でもある買受可能価格について紹介します。

□買受可能価額とは?

買取可能価額を理解していただくためには、競売物件と似た用語の売却基準価額について知る必要があります。
競売物件は、住宅ローンを返済できなくなり、担保にしている不動産で、裁判所を通じて強制的に売却された物件のことを指します。
この物件に対して定められた一定期間に入札が行われ、最も高い価格を付けた入札者が購入の権利を得ます。

売却基準価額は、不動産鑑定士が評価した金額をもとに裁判所が決めた競売不動産の価値です。
土地の価値はその地域の公示地価から算出し、一方で建物の価値は建築費や経過年数による残価の減価償却から算出を行います。
一般的に売り出されている物件と比較しても、手続きが難しかったり、物件の内部を見れなかったりと一定のリスクはありますが、物件価格は安い傾向にあります。

そして、買取可能価額は、売却基準価額の80パーセントの値です。
これは入札開始が可能な金額のことで、この価額以上で入札して落札することができたら、競売物件を購入できるのです。
ただし、入札を行う前に買受申出保証額として保証金を支払わなければ、入札できないので留意しておきましょう。

□買受可能価額と売却基準価額はどちらを重視すべき?

売却基準価額はもともと「最低売却価額」と定められていました。
最低売却価額とは、現在の売却基準価額のことで入札を開始できる金額のことです。

しかし、不良債権が多く現れ、競売不動産の売却効率を向上させる要望が増加しました。
このような事態を踏まえて、最低売却価額を引き下げることになったのです。
最低売却価額の引き下げの際に、買受可能価額という言葉が生まれました。
従って、現在において入札する際の基準になるのは買受可能価額ですので、買受可能価額を重視するようにしましょう。

□まとめ

今回は売却基準価額と買受可能価額の概要について詳しく紹介しました。
競売物件を購入する際に必ず押さえておく必要がある言葉ですので、これを機に理解を深めておきましょう。
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