平成30年 年度初めのご挨拶


日本の政府案予算が平成30月28日に成立しました。

平成30年度一般会計総額は過去最大の97兆7,128億円

これは、通常の行政にかかる経費として1年間にこれだけお金を使います。という事。そして、この経費の予算を、国会で成立(承認)したということです。議会制民主主義においては国民の総意として経費の予算を承認したという事です。

一般会計総額を通常の経費という言い方をしたのは、この他に使い道を決めるから、別途で予算をつけて行政が使わせて貰います。という特別会計と日本政策金融公庫・沖縄振興開発金融公庫・国際協力機構の3機関の出資や予算に使わせて貰います。という政府系機関というものがあるからです。

ニュース等で一般会計総額が取り上げられるのは、国民から納付された税金を使って、国民に行政として役務やサービスを提供するには、これだけの予算がかかります。という事を告知するためでしょう。

特別会計や政府機関の予算は、直接的に国民に役務やサービスとして提供されるものではないから、わかりやすく一般会計総額を告知しておこうという主旨なのだと思います。

予算として支出します!は、わかったけど、その予算をどこから調達するの?

調達先は、まず、国民からの税金として徴収します。行政の役務・サービスを提供するために!

だから一般会計が基本的に告知されるわけです。

でも、国民からの納税(歳入)額では、実は足らないんですと国は言います。

次に、国としても頑張って、国有資産を運用して調達します。となります。

それでも足りないから国は借金をします。

そして予算内に支出を納めます。という事になります。

借金?そう国債の発行で国内外から資金を借り受けるわけです。そして、その返済は次の世代に任せるとなります。

予算内に支出を納める?入ってくるお金を見越して予算を削減しました!ではなく、納める。使い切るという事です。それでも足りなくて補正予算となるわけですが。

この他に特別会計として使い道の決まった支出があるわけです。こちらは特別な事業目的・資産を基にした特別債として国内外から資金を調達します。

一般会計予算に対しての税収(歳入)ですら足りないのですから、つまり、ほぼ借金しますという事です。

もう、この辺でメルマガを購読頂いている方には、『おかしいよね!』と思われるでしょう。

資金繰りの観点から考えれば、入って来るお金より先に使い道を先に決めて、足りなければ借入れということなのですから、明らかにおかしいです。この考え方で経営者が会社を運営したら、間違いなく資金繰り悪化で倒産してしまいます。

しかし、国は、影響を考えずやろうと思えば、お金を刷る事が出来ます。税項目や税率を上げて、国民から税金として徴収する事が出来ます。借金も青天井に出来ます。

もちろん、そんな事をしたら、国民の生活基盤すら守れず、国として破綻してしまいますからできませんが。でも、会社の経営より国の経営の方が制約が薄いように感じます。

では、皆さんはどうしますか?

私の周りには、この国は!と怒りを持ちながら海外へ会社を移転、移住する人も居ますが、私は、そうはいっても素晴らしい面が沢山あるこの国で経済活動をしながら暮らして行きたいと思っています。

そのためには、まず、国の政策や制度の規制がどうあろうとも、各会社、各人の身は自分で資金をコントロールしつつ、チャンスを掴んで行く必要があると思います。

その為の具体的な方法が、資金繰り表の活用なのです。

民間企業は国と違って、お金を刷る事も、商品やサービスの売値の単価を一方的に上げるも、青天井に借り入れをすることも出来ません。

であれば、会社に事業継続資金を確保しつつ、マーケットシェア拡大のために投資資金を蓄える、収益の柱を増やすための新規事業を増やす、チャンスに投資すべく借入をする。等の前向きな戦略が取れるように各企業が資金繰り表を基に現金を基準に経営すべきではないでしょうか。

会計報告を基に分析しているだけでは、足元の現金の動きが把握しにくいでしょう。

会計報告を基に分析しているだけでは、前向きな資金をいつ、いくらの予算を目安に出せるのかも把握しにくいでしょう。

借入の金額を返済計画と併せて考えるにしても、会計報告を基にするより資金繰り表を基にシミュレーションした方がわかりやすく、借り入れられるだけ借りるといった無計画な借入で将来を圧迫する必要もなく無るでしょう。

資金繰り表を活用しながら、前向きで健全な経営をして行きましょう!

今回は年度初めなので、いつものような統計資料を使って、ビジネス雑談に活かしてください。というモノは掲載しませんでしたが、GDPの動き、人口統計の動きをベンチマークとして、中小企業経営者への情報提供を今年度も進めて予定です。

皆さんの忙しさに代わって、皆さんの知っておきたい、押さえておきたい統計資料をピックアップして情報提供していきます。

今年度も宜しくお願い致します。


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